鰹節は、大別して本節と亀節に分けられます。
本節
大型のカツオ(3~3.5Kg以上)を3枚におろした後、各半身を背側(②・④)と腹側(①・③)に切り分け、背側の節を雄節(背節)、腹側の節を雌節(腹節)といいます。本節はほっそりした形をしています。
亀節
小型のカツオ(約3Kg以下)を3枚におろし、半身からつくり形が亀の甲羅に似ていることから亀節といいます。亀節は全体が丸みを帯びた形をしています。
原料名による呼び名
- 鰹節
- マガツオを原料として作られ、最も一般的なものです。香りが高く、クセのない上品でまろやかな味わいになります。
- 宗田節
- ソウダカツオという比較的小型の魚から作られます。関西では、「目近節(めじかぶし)」と呼ばれます。濃厚で色のついただしが取れます。
- 鯖節
- ゴマサバ、ヒラサバを原料とします。香りはあっさりとして、甘みのあるコクがあります。だしも濃厚でコクの強いものになります。鯖は春と秋に揚がりますが春鯖は脂が少なく身がしまった小さいもので、「うす削り用」に向いています。秋鯖は脂が多くサイズも大きく、「厚削り」用に向いています。
- 鮪節
- 主にキハダマグロの幼魚のキメジを加工して作ります。鮪節は、荒本節・荒亀節・血合抜きの三種に分かれます。日本料理に適しています。節の中では鰹節と並んで最高級品です。
- ムロ節
- ムロアジを原料とします。だしの色は薄くレモン色、味は独特のまろやかで甘味のあり、まろやかです。中部、関西方面での流通が一般的です。
- ウルメ節
- ウルメイワシを原料とします。煮干しではなく、節加工したものです。だしは黄色味がかって、濃い香りと後に残る深みのある味が特長です。中部、関西方面での需要がほとんどで、主にうどん用のだしとして使われます。